役目を終えた建築物や老朽化した建築物・工作物などを解体する工事を担う解体工。
解体といってもただ単に建物を壊すことだけではありません。
大気汚染防止法及び石綿障害予防規則の改正により、石綿使用の有無の事前調査を行い、その調査の結果を地方公共団体及び労働基準監督書に報告することが義務づけられています。
設計図書などの書面調査及び現地での目視などの調査を行い、石綿含有が不明な場合には検体を採取して分析を行わなければなりません。
アスベスト除去を作業する現場では、安全に作業ができるように「石綿作業主任」とよばれる資格者が必要になります。
石綿作業主任者の管理の下、解体から処分まで法律で定められる適切な方法で除去作業(局所排気措置や粉塵装置の点検、作業指揮、汚染の除去等)を行います。
専門の知識と専用の保護具がないと、とても危険な作業なのです。
上記のようなアスベスト含有の有無に関わらず、すべての解体工事において、作業手順を入念に協議・計画しています。
着工時には近隣の方々に配慮し、騒音・振動・埃などに最大限注意を払い、丁寧な作業を心がけています。
解体作業は、決して1人ではできません。
内装を解体する係、重機を操作する作業する係、オペと呼ばれる指示を出す係、廃棄物を処理場に運搬する係など仲間と共に行います。
そして発生した廃棄物は適正な解体方法で、適正に運搬・処理を行います。
倒壊の危険性のある建物・工作物や何十年も空き家のままの建物は、そのままにしておくと近隣の方々や通行する方々に多大な迷惑や事故に巻き込んでしまう可能性があります。
解体工にとって、それを未然に防ぐことで人々が安全安心に暮らせる街づくりに貢献できることが大きなやりがいとなっています。